あなたは、こんな気持ちや不安を抱えてはいませんか?
- 毎月の締めがギリギリで、いつも残業…
- 二重入力・転記ミスが多くてイライラする
- システムはあるのに、なぜか仕事が楽にならない
- 「このままじゃうちの会社ヤバい」とうすうす感じている
この記事では、中小企業の経理部門が“今あるシステムのまま”できる業務改善の考え方と、実行しやすい具体ステップをお伝えします。
もくじ
Toggle中小企業の経理部門がハマりがちな「業務改善の落とし穴」
まず、よくあるパターンから。
よくある失敗パターン
- 「Excelが限界だから」と、いきなり新システムを入れる
- ベンダーの提案通りにシステム導入を進める
- 現場の業務フローを十分に見直さないまま、システムに合わせて運用を始める
結果どうなるかというと…
- 二重入力がむしろ増える
- 「この画面、誰も使ってない」機能が量産される
- 現場の50代・ベテランほど、心の中で強く反発している
原因はシンプルで、「仕事の流れ」と「経理の数字」がつながっていないからです。
業務改善の第一歩は「愚痴」と「業務フロー図」
まずは愚痴を全部出す
経理部門の業務改善は、立派なKPIよりも、実は愚痴の方がヒントになります。
- どの作業が一番ストレスか
- どのシステム入力が一番ムダだと感じるか
- どの部署とのやり取りで時間が溶けていくか
こうした「現場の本音」を全部出してもらうことで、本当に改善すべきボトルネックが見えてきます。
愚痴を「業務フロー図」に変換する
愚痴を出してもらったら、それを業務フロー図に落とし込んでいきます。
- 左側に「売上・仕入・経費などの業務」
- 右側に「会計・経理での処理」
- 間に「システム(基幹・販売・在庫・給与など)」と「担当部署」を書く
こうすることで、
- どこで二重入力をしているか
- どのタイミングで紙が挟まっているか
- どのシステムの数字が、どの経理の数字に反映されているか
が、一目で分かるようになります。
経理は「一番下流」だからこそ、業務改善の起点になれる
中小企業では、「経理は裏方」と思われがちですが、業務改善のスタート地点にふさわしい部門でもあります。
- 経理は、売上・原価・在庫・経費など、すべての数字が集まる「最下流」
- だからこそ、「どこで数字がズレているか」「どこでムダが生じているか」が見えやすい
経理部門が業務フロー全体を俯瞰できるようになると、
- 「この入力、元をたどるとここで二重になっている」
- 「この集計、システムのマスタをそろえれば不要になる」
といった会社全体の改善ポイントが見えるようになります。
「一対一対応」でマスターデータと現場をそろえる
経理部門の業務改善で欠かせないのが、マスターデータの整備です。
よくあるマスターの問題
- 販売管理システムと会計ソフトで取引先コードが違う
- 給与システムの社員コードと、他システムの社員コードがバラバラ
- 商品マスターが部署ごとに別管理されている
これでは、どれだけフローを整理しても、数字の整合性が取れません。
「親」と「子」を決めて一対一対応にする
ここで効いてくるのが、
「あるシステムを“親”、他のシステムを“子”と決める」
という考え方です。
- 取引先・社員・商品などのマスターに対して
- どのシステムを「親」にするか
- それ以外を「子」として「読み替え表(共通コード)」でつなぐか
を決めて、マスターの一対一対応(100対100対応)を実現します。
ポイントは、
- 大がかりなシステム連携開発をしなくても
- 「共通コード+読み替え表」で
- マスターのズレを止めることができる
ということです。
業務改善は「小さく・早く・わかりやすく」が鉄則
中小企業の経理部門で業務改善を進めるときは、いきなり“会社を変えよう”としないことが大事です。
「3つの条件」を満たす改善から着手する
現場が受け入れやすい改善の条件は、次の3つです。
- 目的が正しい
- 正しい会計処理・正しい数字のため、という誰も反対できない目的か?
- 変更が軽微
- 二、三分で終わる程度の、業務フローの小さな変更か?
- 内容がよく分かる
- 業務フロー図を見れば、現場の人でもすぐ理解できるか?
この3つを満たす改善から着手すれば、
- 反対派の50代も強くは反対しにくい
- 成功例として社内共有しやすい
- 「やってみたら意外と良かった」という雰囲気を作りやすい
というメリットがあります。
経理部門が社内を巻き込むための「ひと言」の工夫
業務改善は、どうしても人間関係がつきまといます。
- 忙しい現場に協力をお願いしないといけない
- 上司や役員への根回しも必要
そんなとき、経理部門からのひと言は、こうしてあげると通りやすくなります。
- 「経理がラクになるため」ではなく、
→ 「会社として正しい数字を出すため」 と説明する - 「業務を変えてください」ではなく、
→ 「二重入力をやめて、みなさんの手間を減らしたい」 と伝える - 「このフローに変えましょう」ではなく、
→ 「いったん一緒にフロー図を見てもらえませんか?」 と相談ベースにする
言い方が少し変わるだけで、協力を得られる確率は大きく変わります。
まとめ:中小企業の経理部門こそ、業務改善とDXの「起点」になれる
「業務改善 経理部門 中小企業」と検索したくなるほど、
現場はすでに限界ギリギリ、という会社も多いはずです。
ですが、経理部門には他部署にはない強みがあります。
- 会社全体のお金と数字が見えている
- どこでムダや二重入力が起きているか、感覚的にわかっている
- 正しい決算という、“誰も反対できない目的”を掲げられる
だからこそ、経理部門が、
- 愚痴をベースに「業務フロー図」を描く
- マスターデータを「一対一対応」でそろえる
- 小さな改善を即日実行し、社内で共有する
という流れをつくれれば、新システムを入れなくても、経理DXと業務改善は十分に実現できます。
もしあなたが、
- 「このままじゃダメだ」と思いながらも、何から手をつけていいか分からない
- ベンダーや大手コンサルの提案に、どこかモヤモヤしている
- まずは小さな部門からでもいいから、確実に効果が出る改善をしたい
と感じているなら、愚痴から始める業務改善というアプローチは、きっと役に立つはずです。
その最初の一歩として、「現状の愚痴を全部出して、簡単な業務フロー図にしてみる」
ここから始めてみてください。
そこから先は、いくらでも打ち手が見えてきます。

